住宅ローン返済可能額の考え方

年収400万円の後輩に「マンション買いたいっす」と言われたオジの現実アドバイス

マンション選びについて相談する後輩に、戸数・駐車場・耐震・ランニングコストの重要性を語る40代オジのイラスト 住宅ローン

みなさん、こんにちは。
大阪市内で不動産関係の仕事をしている40代サラリーマン、宅建士・管理業務主任者のオジです。

先日、地元の後輩(30代半ば・独身・年収400万円・不動産の知識なし)から、こんな相談を受けました。

「そろそろ自分の家を持ちたいんスよね。背伸びせずに買えるラインって、どの辺っスかね?」

オジも30代のころ、同じことを思っていたなぁ。
せっかくなので、「年収400万円のサラリーマンが無理なく買える中古マンション」について、現実的な目線で整理しておこうと思います。

借りられる額 ≠ 買っていい額

まず大前提として、住宅ローンの世界では「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は別物です。

【試算条件】

  • 年収:400万円

  • 借入期間:35年

  • 他の借入:なし

  • 返済方法:元利均等返済

  • 金利:2025年6月時点の最新変動金利を使用

🔸楽天銀行(変動金利:年1.004%)

→ 借入可能額の目安:約2,200万円

🔸auじぶん銀行(変動金利:年0.675%)

→ 借入可能額の目安:約2,500万円

「けっこう借りられるなぁ」と思うかもしれませんが、ここで浮かれてはいけません。
オジは後輩にこう伝えました:

「お前の手取り、月20〜22万円くらいやろ? それで9万とか10万の返済してたら、正直しんどいぞ。」

月々の負担で現実を直視する

後輩は今、家賃5万5千円の賃貸に住んでいます。

仮にauじぶん銀行の低金利(0.675%)で2,500万円を35年借入したと仮定すると…

  • 月々のローン返済:約6.6万円

  • 管理費+修繕積立金:2万円(想定)

  • 合計支出:約8.6万円/月

これ、今の家賃より約3万円以上アップです。
さらに、固定資産税や駐輪場代、自治会費などもかかってきます。

無理なく返せる額は「月の支出 5.5万円」まで?

オジは後輩にこう助言しました。

「今の生活を大きく崩さずに買いたいなら、月の支払い5.5万円以内でおさまる物件にしとけ」

試算すると──

  • 管理費+修繕積立金:2万円

  • 残りのローン支払い枠:3.5万円

この条件下で購入できる物件価格は、ざっくり1,500万円前後です。

もう少し余裕を見て物件価格2,300万円(ローン支払い5.5万円程度)までなら、背伸びしすぎない範囲で考えられるラインかなと思います。

さらに、購入後にかかるお金も忘れずに

マンションを買うと、ローン以外にも以下のような支出が毎月発生します(管理費、修繕積立金等はマンションの規模、築年数、エリアによって大きく上振れする可能性も考慮しなければなりません)

  • 管理費:約1万円/月

  • 修繕積立金:約1万円/月

  • 固定資産税:約15万円/年(≒月1.2万円)

  • 駐輪場代:300円/月

  • 自治会費:300円/月

これらも加味して予算を組むのが、オジ流の「長く後悔しない買い方」です。

【オジの結論】「借りられる額」ではなく「心に余裕が残る額」で買おう

後輩のように、住宅購入に夢を持つのはすごくいいことです。
でも、家は「一括ではなく、日々払い続けるもの」です。

🌱 借入額の目安:1,500万円〜2,300万円
💬 ポイント:家賃5.5万円と同じ水準で返せることが重要

焦らず、自分の生活リズムと支出バランスに合った物件を見つけていきましょう。
無理して買った家ほど、人生のストレス源になるものはありません。

もし同じような境遇の方がいたら、ぜひこの話、シェアしてやってください。
ではまた、次回のオジ語りで。

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