「住宅ローンって、今どっちがいいんですか?変動ですか、固定ですか?」
昼休みに後輩のユウキから相談された。
彼は新婚生活に向けてマンション購入を検討中。金利の動きが気になって仕方がない様子だった。
たしかに2025年6月時点で、日銀の政策金利は0.5%で据え置きとなっている。
ただし、住宅ローン金利はすでにじわじわと上昇している。
【変動金利と固定金利、その違いを理解する】
住宅ローン金利の動向を知るには、「短期金利」と「長期金利」という2つの基準を押さえておく必要がある。
金利の種類 | 参考となる金利 | 主な対象 |
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短期金利 | 政策金利(現状:0.5%) | 変動金利型ローン |
長期金利 | 10年国債利回り(現状:約1.5%) | 固定金利型ローン |
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変動金利は、短期の政策金利に連動。
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固定金利は、長期の国債利回りに影響を受ける。
つまり、日銀の「据え置き」は変動金利に関係があるが、固定金利はすでに上昇フェーズに入っているのが実態だ。
【実際どれくらい違う?返済例で比較】
3,000万円を35年ローンで借りた場合、以下のような差が出る。
金利タイプ | 想定金利 | 月々返済額 | 総利息額 |
---|---|---|---|
変動型 | 0.5% | 約76,000円 | 約660万円 |
固定型 | 1.8% | 約95,000円 | 約1,980万円 |
低金利の変動型は魅力的だが、将来的な金利上昇リスクも抱える。
一方で、固定型は金利は高めでも、安心して長期の返済計画を立てやすい。
【2025年6月時点|変動金利が低い銀行ベスト5】
現在の変動金利の水準が低い銀行を紹介しておく。借り入れ先の選定や借り換え検討の参考にしてほしい。
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みずほ銀行:0.525%(ローン手数料型)
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SBI新生銀行:0.660%(半年型・条件付き)
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三菱UFJ銀行:0.595%~0.675%
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三井住友銀行:0.595%~0.625%(Web申込型)
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PayPay銀行:0.600%~0.730%(プランによる)
低金利を狙うなら、「手数料型」「ネット申込専用」「諸条件の確認」はしっかりチェックしておきたい。
【オジが後輩に伝えた“選び方の軸”】
住宅ローンは金額が大きい分、少しの金利差でも総額に大きな影響が出る。
だからこそ、金利タイプは“自分のライフスタイル”に合ったものを選ぶことが大切だ。
🔹 変動金利が向いている人
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10年以内に繰上げ返済や売却を予定している
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月々の返済をできる限り抑えたい
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金利上昇があっても対処できる余裕がある
🔹 固定金利が向いている人
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長く住む前提で住宅を購入する
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教育費や生活費など、今後の支出をコントロールしたい
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金利変動による不安を避け、計画的に返済したい
【まとめ】
日銀の政策金利が据え置かれていても、住宅ローン金利はすでに動いている。
特に固定金利は上昇を始め、変動金利にも見直しの兆しが見えてきている。
焦らなくていい。でも、今こそ「自分のローンを見直す」良いタイミングかもしれない。
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